サクラに振られて強行突入
休日出勤を終えた金曜日の夜、待望の淡水開幕が実現して一路北の川に向かって出発した。
現地着1時、日野川の河口に車を止めていつもの様に小宴会をして朝を待った。
5時30分アラームで目覚めると非常に寒い。
エンジンをかけて車内を暖房して準備にとりかかる。
ガッチリと着込んで防寒対策バッチリ、ロッドを片手に川に向かうと正面より朝日が昇り、今年の私的淡水のスタートが切られた。
スイベルにディープミノーを結びアップにフルキャスト、速い流の中をプルプル泳ぐが反応なし。
サクラマス、まあそう簡単に釣れるはずがない。
場所を上流に少しづつ移動しながらミノーにスプーンにとキャストし回るが、やはり一向に反応が無い。
対岸に2名程のアングラーが見えるがヒットした形跡も無し、やっぱり本流のサクラマスは厳しゅう御座いました。
9時30分、また出直して来ます、撤退!
本流のサクラマスが駄目であれば支流のヤマメを狙ってみようと、山に向けて移動開始。
道路には昨夜の雪が残っており、青空バックに雪の大山も綺麗に見えている。
目的の支流に着くが先行者らしき車がポツポツ止まっておりなかなか入渓ポイントが無い。
移動して支流を変えてみたもののやはり状況は変わらず。
この時間では厳しいかも?
それでも車が止まっていない一番上流部分から入渓してみたものの、お魚の姿見えず。
小一時間遡行したが駄目そうなので撤退。
どうしたものか?どの河川に向かっても入り易そうなヤマメ・アマゴ領域は今からでは厳しいだろう。
さりとて私的淡水開幕の日にお魚の顔も拝めずに帰路に着くのも余りにも寂しい。
岩魚流域まで足を延ばせばきっと人は居ないのではないか、イチかバチか、まだ残雪の多いだろう岩魚の実績のある支流に向かって出発した。
目的の支流に着くと林道にはトラックのダブルタイヤの跡があるのみで先行者は居ない模様。
一気にデリカで登って行くと急激に積雪が増え、林道の分岐点で私の行きたい道は残雪で閉ざされていた。
こりゃ無理です。
どうしよう、とにかく車から降りて膝まで埋まる残雪の中を強行突破、渓を覗くと、ウンウン何とかなりそう。
直ぐに入渓の準備をして渓に突入した。
しかし美味しそうな落ち込みにいくらミノーを投入しても全く反応なし。魚影すら見られない。
駄目か、そう思いながら遡行しているとオーバーハングした木の枝に赤色のマーカーとハリスがぶら下がっていた。
ドカッと雪が降る前の開幕直後、餌師が入って抜いて行った後か?
それでも今更渓の変更はできないし・・・・・・・・・・。
しかたなく期待も薄く、いつも岩魚の反応があるポイントに到着した。
今日は水量が多く流れも速い。
上手くミノーを泳がす事が出来ないので7gのスプーンに変えて、底まで沈めてボトムバンピング。
しかし何回キャストしても全く反応ありません。
足元の沈み石の脇にスプーンを沈め2度3度とシェイクした時、スプーンが止まりロッドが曲がった。
あちゃ~、根掛かり!
ゆっくりロッドを引っ張ると重いが少し動く、そしてコツコツと生命反応を感じる????。
魚が食いついてる?更にロッドを引き上げるとゴンゴンゴンゴン、魚信が伝わり水中で反転する重い魚体が確認できた。
本日の初フィッシュ、バラしてなるものか、ドラグを緩めにしてロッドのしなりを十分使って慎重に引きずり上げた。
Oh~!!!!
厳つい顔をしたサビの入った立派な岩魚さん。
ゆっくりメジャーで測ってみれば何と32センチの尺物でありました。
いや~、北海道から帰郷後こちらの淡水で初めて釣った尺物、今年の淡水は会心のスタートとなりました。
こうなれば気分は晴れ晴れ、後はもう釣れなくても大丈夫。
そして現れた落ち込みにて同じくスプーンのボトムバンピングで小岩魚がヒット。
今日は雪白も入り岩魚はべた底で岩の下に潜り込んでいるようです。
しかしこの後、3尾程の岩魚のチェイスがあったものの結局バイトに持ち込めず。
16時30分、本日の撤収を決定。
しかしここからがしんどかった。
渓の中を下る気になれず、林道に這い上がってみたものの、膝まで埋まる雪・雪・雪。
足を取られ、息が上がり、汗が噴き出る。
何度か休み、何度かすんのめりながら、何とか車までたどり着いた。
やっぱり馬鹿よのぉ~!
終わってみれば結果オーライ、楽しい開幕でありました。
またやって来よう。